今年を「民族の自主と大団結の年」として輝かせるために、汎青学連はさまざまな事業を成果的に遂行してきた。そして、文字どおり「分断の障壁を打ち壊す」韓総連の黄羨代表(徳成女子大四年)の「板門店突破闘争」を迎えた。
今回は、わたしを含めて汎青学連海外本部から代表八人が参加した。突破闘争の三日、分断の象徴である板門店で、わたしは黄羨代表に「最後にどんな言葉をかけよう」と悩んだが、それをぬぐうかのように、黄羨代表は満面の笑みで別れを告げた。
板門閣前広場は、張りつめた緊張感に包まれていた。目の前には、いつにも増して慌ただしい北韓人民軍と威圧感を放つ米韓軍、その両者が銃を持って対峙(じ)している。まさに「分断の現実」そのものである。「戦闘警察の中に、盾で顔を隠して泣いている人がいる。よく見ると友だちであり、徴兵で弾圧の側に立たなければならなくなったのだ」。前日の黄羨代表の話がふと脳裏をよぎった。
「国家保安法の撤廃と黄羨代表の安全帰還を要求する共同集会」では、汎青学連海外本部を代表して、わたしがあいさつした。厳戒態勢の中で集まった参加者、軍人がわたしの発言をじっと聞いている。だが、億することなく全身全霊を込めて、連邦制統一に向けてどこにいようとも最後まで闘おう、と訴えた。
黄羨代表は「同胞に送るメッセージ」を読み上げた後、参加者の喚声と激励の声がこだまするなか、軍事境界線に向かって一歩一歩歩いていった。黄羨代表は軍事境界線の上で、「韓総連進軍歌」を力強く歌いながら、ゆっくりと、そして堂々と南の地に帰っていった。
「最後は笑顔で別れよう」。この約束を守ったのは、黄羨代表だけだった。彼女のその笑顔は、行く先に待ち構える獄中生活の恐怖を超越するものであり、みなぎる力と信念、必ず統一の日にまた会う、との決意に満ちたものだった。彼女はわたしと同じ学生である。だが、彼女は人生で貴重な学生時代の大半を獄中で過ごさなければならない。残念なことに、この「英雄的快挙」を南韓では少ししか報道されなかったようだ。
七千万民族のあふれんばかりの統一熱気、そしてそれを遮る反統一勢力に自らの体で真っ向から向かっていった黄羨代表。祖国の現実を彼女は進んで打ち破ろうとしているのだ。
祖国の分断は、在日同胞社会にも大きな影を落としている。それに同化・帰化傾向と相まって、在日同胞の青年学生は祖国、民族の現実から目を背けようとしている。しかし、伝えていきたい。民族、祖国の運命と自分の運命をともにしようとする黄羨代表の勇気ある行動を。今を生きる同胞学生ならば、必ず胸に響く出来事だと思う。
わが民族の悲願である統一をなし遂げ、その歓喜の場で全同胞と喜びを分かち合いたい。
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