【焦点】就任2か月で早くも政治危機に直面
李大統領支持率20%台
韓国のメディアは七日、与党ハンナラ党のシンクタンクである汝矣島研究所が五日に実施した世論調査の結果、李明博大統領の支持度が二八・五%に急落し、与党に衝撃が走ったと一斉に報道した。報道によると、ハンナラ党の党支持率は三四%にとどまり、一週間前の調査と比較すると、大統領の支持率もハンナラ党の支持率もともに一〇ポイントも急落したという。
この急落は、牛海綿状脳症(BSE)の危険がある米国産牛肉の輸入を全面開放したことに対する国民の厳しい批判が影響したことは明らかだ。しかし、それは契機に過ぎず、根本的な問題があるというのが大方の見方だ。すでに四月の調査で支持率が三〇%台に墜落していたからだ。
世論調査機関のメディアリサーチによると、歴代大統領の就任年五月の支持率は、一九九三年の金泳三氏が八二・九%、一九九八年の金大中氏が八六・一%、二〇〇三年の盧武鉉氏が五四・八%を記録している。就任して三か月にもならない李大統領の支持率の低さは、異常なことと言わざるをえない。
ハンギョレ新聞は八日付の社説で、「この結果は、李明博政権の国政運営に対する国民の総体的な失望が根底にあると見るべきだ。発足二か月ですでに政治的な危機に陥っているということだ」と指摘した。
投票率が六二・九%だった大統領選挙での李大統領の圧勝は、地域的には慶尚道と首都圏の結合、政治的には伝統的な保守と中道右派の結合の結果だったと分析されている。しかし、総選挙の公認問題で慶尚道は朴槿恵氏に侵食され、経済回復の期待が強かった首都圏の中道右派層は、李政権の企業寄りで金持ち優遇政策に背を向けた。それに加えて、大統領選挙を棄権した三分の一以上の有権者が、明確に反対を表明し始めたということだ。
李大統領の国政運営の手法は、「実利」第一の強引な最高経営責任者(COE)型のトップダウン方式だ。そのため、「実利」一本やりでは済まない教育問題や食の安全問題など、国民の関心が高く、敏感な問題に、自分の考えを一方的に押しつけてきた。そして招いた結果が「民心の離反」だった。同時に、南北関係においても、六・一五共同宣言以来積みあげてきた成果を無にするような軽率な発言のせいで、北側から対話を拒否されている状況にある。
韓国日報は八日付の記事で「押しつけるスタイルの変化が必要」との題目で、米国産牛肉問題に関連して「分別のない学生と消費者が左派の扇動に踊らされている」との政府の主張に対して、慶煕大学の金ミンジョン教授の「大統領が危機であることを認めるべきで、陰謀説ではなく教訓をえようとしなければならない」との指摘を紹介した。