民族時報 第1134号(08.04.15)


【主張】

    朝米交渉の妥結を促す

 八日、シンガポールで六者協議の米国側首席代表であるヒル国務省次官補と同じく北朝鮮側首席代表の金桂寛外務次官による朝米会談が開催された。これに関連して、北朝鮮の外務省報道官は九日、今回の朝米会談を通じて「十・三合意履行を完結させるうえで、米国の政治的補償措置と核申告問題で見解が一致した」と明言した。政治的補償措置とは米国が北朝鮮の「テロ支援国家」指定を解除することを意味する。一方、ヒル次官補は「今後、本国に帰りライス国務長官に報告し議会の聴聞会などの手続きをへなければならない」と述べた。

 ブッシュ政権での朝鮮半島非核化と朝米関係正常化のタイムリミットが迫るなか、「十・三合意」の履行に向け、朝米間で大きな前進があった。十・三合意の履行をへて、今後半年ほどのあいだに朝米国交正常化、平和協定締結、完全な非核化という重大な課題を残している。

 朝鮮半島の分断と核戦争の危機は、一九四五年九月から今日まで続く米国の干渉と戦争政策に起因している。ポツダム宣言に明記されているように、米ソ両国には統一朝鮮を樹立する責務があった。にもかかわらず、米国は朝鮮の独立問題を自国に圧倒的に有利だった国連にもちこみ、国連の監視が可能な朝鮮半島南部だけの単独選挙を一九四八年五月に強行しようとした。単独選挙の実施は祖国の南北分断を確定するものだった。単独選挙に反対して民衆が立ちあがり、済州島では歴史的な四・三民衆抗争がくりひろげられたのである。これを米国は力ずくで弾圧しただけでなく、大韓民国の出帆と朝鮮戦争をへて現在に至るまで米軍を継続して駐留させている。六十年以上も継続して軍隊を韓国に駐留させている米国も異常だし、それを許容してきた韓国も主権国家としての資格を問われるものだ。

 一九九〇年代初めにソ連が崩壊することで冷戦が終結し、朝鮮半島にも平和が訪れることを期待したが、そうはならなかった。冷戦終了後も米国は北朝鮮に対する敵視政策を転換することなく朝鮮半島の緊張は継続した。米国は冷戦後、北朝鮮に対して政治的、経済的圧殺を画策しただけでなく軍事的威嚇(いかく)を強めた。とくに八年前に登場したブッシュ政権は「テロとの戦い」を叫んで北朝鮮への核先制攻撃までも公言したため、緊張は絶頂に達した。そして米国の侵略戦争に対備して、北朝鮮は核武装で対抗した。したがって、朝鮮半島の核戦争の危機を克服し、平和を実現するための前提条件は、米国が対北朝鮮敵視政策を平和共存政策に転換することである。それに相応して北朝鮮は、国際社会に約束したとおりに核兵器を廃棄すべきだ。「約束対約束」「行動対行動」の原則で朝鮮半島の核問題を解決していくことは、六者協議の基本合意だ。

 われわれは米国の干渉と祖国分断に反対する偉大な民衆の闘いであった済州島四・三民衆抗争の精神を継承することを、六十周年を契機に内外に明らかにした。核問題解決に向けた朝米関係の進展は、朝鮮半島における米国の干渉と戦争策動を終結させることにつながっていくだろう。そして、それは祖国統一の里程標である六・一五共同宣言の履行をいっそう促すに違いない。


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