民族時報 第1132号(08.03.15)


【論説】与党、予備選の暗闘が再燃/野党など清廉な候補者選び

    4・9総選挙が本格的に始動

 四月九日に実施される第十八代総選挙まで一か月をきり、与野党の地方区候補の公認作業が終盤の段階に入った。選挙日程は、各党の候補公認作業の完了、地方区、比例代表候補登録締め切り(三月二十五―二十六日)後、二百九十九議席(地方区二百四十五議席、比例代表五十四議席)をめぐって与野間のし烈な選挙戦が繰り広げられる。今回の選挙は、保守の旗印が鮮明な李明博政権の国政運営に対する最初の評価と意義づけることができる。ハンナラ党は、過半数議席の確保、「実用主義」を掲げる李明博政権の安定的な国政運営に大きな力を与えることが目標だ。一方、統合民主党は、中央および地方自治体、地方議会を掌握したハンナラ党の「一党独走」をけん制するための改憲阻止線確保が目標だ。民主労働党、進歩新党(仮称)、自由先進党のばあい、今回の選挙は政治的に生き残れるかどうかの分水嶺となるだろう。与野各党の状況、選挙戦略を見てみよう。

 公認めぐりハンナラ内紛

 ハンナラ党の候補公認を確定した(三月九日現在)百六十五地方区のうち、李明博系が百二十七人だが、朴槿恵系は三十七人に過ぎない。ハンナラ党の公認作業のもっとも大きな特徴は、この数字からも見てわかるとおり、「李明博体制の党づくり」だ。したがって、偏重した公認から脱落した人士らの不満が噴出、済州市の党員二十八人が集団離党した。また、大田市党委員長をはじめ、主要核心党員約百人も集団離党の意思を明らかにし、ハンナラ党候補落選運動を展開するという決議を採択した。高鎭和議員(永登浦)は、「大統領の実の兄(李相得議員)が公認を専横することが、二十一世紀の大韓民国の政治においてありえることなのか」として、無所属出馬を示唆している。李揆澤議員(京畿利川市驪州郡)も、無所属出馬を明らかにしている。まだ流動的だが、親朴系を中心にした連帯の模索、無所属との連帯説、新たな政党結成などの動きが起こっている。

 ハンナラ党は、李明博政権が出帆して二か月もしない時点で行われる総選挙なので、二百議席は楽勝と展望していた。しかし、閣僚内定者の道徳性問題などに対する国民の非難、英語公教育問題をめぐる新政府準備委員会の失態、公認をめぐる葛藤などで、現在は過半数議席の達成も確信できないと指摘されている。

 ハンナラ党は、今回の選挙が今後五年間の国政の方向性に対する有権者らの支持を示すと解釈し、百六十議席の確保が目標だ。したがって李明博大統領が掲げている物価安定、すなわち経済再生、雇用の創出、規制緩和など、経済に焦点をあわせた公約を掲げる計画だ。

 統合民主党は、現役議員らの大々的な入れかえで盧武鉉色、開かれたウリ党のイメージから脱却し、「清潔な改革野党」の基盤をたてることに力量を集中する方針だ。具体的には現役議員に対する国民からの世論調査と、議会活動での評価を公認に反映させるという。また、不正腐敗の前歴者は公認から排除した。

 統合民主党は、物価安定、私学教育費、大学授業料など庶民生活の負担緩和を基調とした政策公約を掲げ、与党をけん制する議席八十―百議席確保が目標だ。統合民主党は、閣僚内定者三人の辞退、政権の引き継ぎ過程で国民らの新政権に対する期待感が弱まり、総選挙をめぐる政治環境が徐々に好転しているという判断だ。世論調査で、大統領選直後には一一―一三%の支持率が、二〇%を超えたことに自信感を持っている。支持率の上昇は、野党の統合、統合民主党の公認刷新がひとつの要因という指摘もある。

 改革勢力の目標

 民主労働党は、「一%の富裕層ための金持ち政府をけん制する、九九%の国民のための庶民野党」を掲げた総選挙戦略を発表した。地方区十議席、比例代表十議席の当選が目標だ。「労働者、農民の代表政党」「非正規職のない国づくり」など、進歩政党の色彩を鮮明に掲げ、庶民の票を攻略する方針だ。また、総選を通して古い殻を脱ぎ捨て、新しい進歩へと衣替えし、一五%以上の政党得票率を確保して、院内交渉団体を構成する方針だ。

 沈サンジョン、盧会燦議員が主導する進歩新党(仮称)は、地方区二十議席、比例十議席など、三十議席の確保が目標だ。進歩新党は民主労働党の権永吉議員が出馬する地方区に候補者を出さず、民主労働党は沈サンジョン、盧会燦議員の地方区には候補を出さないことで、双方が自制しようという雰囲気だ。

 五%台の支持率をもつ自由先進党は、忠清地域を基盤に第一野党の地位確保をねらい、ハンナラ党、統合民主党の公選からもれた者を取りこんで、院内交渉団体の構成に力を入れている。

 李明博政権の閣僚候補者らの一人当たりの平均財産が四十億ウォン以上、不動産投機、兵役不正疑惑が明らかになるなかで、政府とハンナラ党に対する失望の声は、決して小さくない。「高ソ嶺」全盛時代(高麗大学、ソマン教会、嶺南出身が多い内閣)、江富者(江南区の金持ち)全盛時代などの非難が続出するなか、ハンナラ党安定論、けん制論が総選挙の争点として浮上する展望だ。

 京郷新聞と現代リサーチ研究所の全国世論調査(二月二十九日)によれば、安定論四五・三%、けん制論四二・五%となった。国民は、政府・与党を監視し、けん制する政治的機能がマヒする状況を憂慮しているのだ。

 候補届け出の締め切りまでまだ日が残っており、どのような状況が変数として作用するか未知数だ。

(金明姫記者)


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