【焦点】総選挙公認めぐり、李氏派と朴氏派が対立
ハンナラ党に内紛の火種
李明博次期政権の与党となる保守系野党のハンナラ党で、李明博氏の側近グループと、李氏と大統領候補指名を争った前代表の朴槿恵氏支持派との内部対立が表面化してきた。
朴氏派は、李明博氏に近い党執行部が四月の総選挙候補公認の主導権を握ることに反発し、一月三十一日には集会を開いて集団離党も辞さない姿勢をにじませていた。
対立は朴氏派の実力者、金武星・同党最高委員が党規に照らすと公認を申請できないことが判明したことで激化した。同党執行部は昨年九月、公認に関する党規定に「わいろなど不正腐敗と関連し有罪が確定した場合は公認申請する資格がない」との項目を追加した。これに対し朴氏派は「知らない間に改正した」と猛反発し、同派の三十五人が「金武星氏と運命をともにする」と決議。集団離党や新党結成の可能性まで示唆していた。
両派間で激しいやり取りがあったが、同党が二日に緊急最高委員会議を開き、公認に関する党規定の該当条項の解釈を弾力的に行うことで、過去に罰金刑を受けたことのある人物からの公認申請を受け入れると変更し、決定した。これによって、金最高委員も公認申請を行えるようになった。金最高議員は一九九六年に公用周波数通信事業者から二千万ウォン(約二百二十六万円)のわいろを受け取った容疑で罰金千万ウォン(約百十三万円)と追徴金二千万ウォンの判決を受けていた。
李氏派のこうした対応と、朴氏派が李氏の側近である李方鎬事務総長の辞任要求を取り下げることが、事態解決の相互条件だったようだ。結局、今回の事態は、両派が互いの力量を認め合い、激突―分裂を回避することで一旦は落ち着いた。
前述の該当条項は、同党が再選挙・補欠選挙で惨敗したの受けて、自浄努力の一環として設けたものだが、党内力学のなかで恣(し)意的に解釈されることで、空文化してしまった。結局、同党には党内民主主義が機能しておらず、旧来の覇権・派閥政治が幅をきかす前近代的な政党であることが明らかになった。なによりも、李氏派と朴氏派の葛藤(かっとう)が解決したわけではなく、総選挙が近づき、具体的な候補公認作業が本格化するなかで、再び党の主導権争いが始まるのは、火を見るよりも明らかだと予想されている。
最右翼の日刊紙である朝鮮日報は三日付の社説でさえも「大統領選挙に勝利したハンナラ党が、自分たちの都合次第では法よりも政治を優先しようとしている」とし、「いっそのこと李次期大統領と朴前代表が公式に『守れもしない党規を作ってしまった』と正直に謝罪して、党規を改正し、自分たちのやりたいように進めてはどうだろうか」と皮肉った。
次期政権の与党・ハンナラ党のこのお粗末さは、国民を失望させるのに十分なものだ。