民族時報 第1129号(08.02.01)


【主張】

    統一部の存続が試金石

 李明博大統領当選者と新政府準備委員会(準備委員会)は、南北関係の改善と統一事業を推進・統括してきた統一部を廃止し、その機能を「外交統一部」として外交部に統合する方針を打ち出した。李当選者は「統一部が独占的に扱ってきた南北交流をいくつかの部署で独自的に取り扱うようになり、南北関係はむしろ発展するだろう」と述べた。また準備委員会は「統一部と外交通商部が分離して運営されることで、多くの困難があった」とし、「統一問題は、周辺国と国連など国際機関に対する対外政策と一貫性をもって推進されなければならない」と強調した。

 これらは明らかにこじつけであり、誤っている。ある部署の機能を重視し強化しようとするなら、その部署をさらに拡充すべきだ。統一部を廃止して外交部に統合するというのは、だれが考えてもその事業を軽視し後退させるということだ。

 大韓民国憲法の前文には、平和統一は大韓民国の使命であると明記している。ましてや今は、六・一五共同宣言と十・四共同宣言に基づいて、「わが民族同士」の精神を発揮して南北の協力関係を飛躍的に強化拡大し、祖国統一へと進む時代である。この時代的使命を担うべき次期政権が、統一部を廃止するというのは時代錯誤である。

 統一問題は、他国との外交次元の問題ではなく「わが民族同士」の問題であり最優先、最重視すべき問題である。一九九一年の南北合意書は南北関係を「国と国との関係ではなく、統一を志向する過程で暫定的に形成される特殊関係」と規定した。祖国統一は、一千年以上も続いてきた「ひとつ民族、ひとつの国家」を取り戻す民族の歴史的宿願である。このような民族的課題を他国との外交一般の水準に引き下げてはならない。ましてや、わが民族の分裂と対立を助長することで、多大な利益を引き出してきた周辺大国の横暴の歴史は、終わったわけではない。南北が力を合わせ、団結してこそ、民族全体の生存権と利益が保障されるのである。

 この間、朝鮮半島の非核化に向けて韓国政府が果たした役割は大きかった。ブッシュ政権の北朝鮮への強硬な敵視政策によって、緊張が極度に高まったときにも、北朝鮮との対話と支援を継続した。また朝米交渉を促進するよう米国をねばり強く説得した。南北関係を優先する政策が朝鮮半島の平和を守ったといっても過言ではない。今後も韓国政府は、自主性を発揮し、統一の相手である北朝鮮と、積極的な対話と交渉を行わなければならない。

 昨年末の大統領選挙で韓国民は、盧武鉉政権の政策すべてを否定したわけではない。昨年末の大統領選挙前に行われた南北首脳会談と発表された十・四共同宣言に、大多数の国民が賛同の意を寄せた。政権が変わっても、国民は南北関係のさらなる発展と拡大を望んでいる。

 李次期政権は、過去の政権の成果を謙虚に学び、それを発展させなければならない。われわれは、次期政権に民族優先の自主的な外交と、南北関係の統一志向的な発展を求める。その具体的な試金石は、統一部の存廃問題である。次期政権は統一部を廃止するのではなく、むしろ統一部を存続させ、その機能をより拡充していくべきである。


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