民族時報 第1127号(07.12.15)


【主張】

    大統領当選者がなすべきこと

 数日もすれば、国民の審判を受け、韓国第十七代大統領が決定する。憲法によれば大統領は、国家元首として対外的に韓国を代表し、国の尊厳と憲法を守り、祖国の平和統一のための義務を誠実に果たし、国民の安全と幸福のために行政権を行使する、と規定されている。

 われわれは次期大統領当選者が、憲法に規定された上記の地位と責務を誠実に実践するよう、心から願う。

 次期大統領当選者が、大統領の地位と責務に忠実であろうとするなら、前政権のもとで積み重ねられ、大きく前進した南北関係の発展、平和統一の条件の成熟を、さらに加速させなければならない。六・一五および十・四共同宣言の履行とは、まさに祖国の平和統一のための義務であり、民族の未来を明るく開拓する方途である。また、朝鮮半島の平和を阻害してきた朝鮮戦争の休戦状態を終わらせ、恒久的な平和体制を築くことは、まさに国民の安全と幸福、経済の回復のため、何よりも優先して実現されなければならない課題である。さらに、十・四共同宣言で明らかにされた、朝鮮戦争当事者国の首脳らによる終戦宣言は、一刻も早くなされなければならない。

 だからこそ次期大統領当選者は、金大中前大統領と盧武鉉現大統領の、南北の和解・協力、平和・繁栄政策の成果をためらうことなく継承・発展させ、六・一五および十・四共同宣言の履行にまい進すべきだろう。そうすれば必ず、民族と歴史の意志を実践した大統領として、その名前は、業績とともに、永遠に民族史に刻まれるはずだ。

 われわれが在日同胞として、次期大統領当選者に特に要請したいことは、十・四共同宣言の「南と北は国際舞台で民族の利益と海外同胞の権利と利益のために協力を強化していくことにした」との合意を果敢に実践することだ。そのためには、日本政府の在日同胞に対する差別政策を是正させ、在日同胞社会の和合がより一層進展するよう、北側当局とも協調しながら、力を合わせて、積極的に対処するよう望む。

 最後に、次期大統領当選者は、熾(し)烈な選挙戦で傷ついた国民の和合を回復する努力をしなければならない。そのためには、何よりも圧倒的多数を占める働く人々の暮らしを守り、安定させ、向上させることだ。職を求める若者に、不安定な地位に脅かされている労働者に、安定した職場を与え、深刻な問題となっている非正規職問題を最優先で解決しなければならない。そのためには、外交や世界経済をいたずらに優先するのではなく、国民の、さらには民族の立場・利害に徹底的に依拠することが求められる。

 解放後の六十二年間、一貫してわが祖国と民族の発展をゆがめてきた冷戦体制が、平和・繁栄の体制へと決定的に転換しようとしている。次期大統領当選者は、この転換をけん引する指導者になってもらいたい。


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