民族時報 第1126号(07.12.01)


【主張】

    韓国大統領選挙に望む

 今月の十九日に第十七代大統領選挙(任期五年)が行われる。鄭東泳(大統合民主新党)、李明博(ハンナラ党)、権永吉(民主労働党)、李仁済(民主党)、文国現(創造韓国党)、李会昌氏(無所属)らが立候補し、熾(し)烈な選挙戦に突入している。韓国では大統領の権限が絶大であるだけに、次期大統領がだれになるかは、国の将来にとってきわめて重大な意味を持つ。

 いま、わが民族は六・一五共同宣言の「わが民族同士」の精神に基づいて、十・四共同宣言を誠実に履行し、祖国統一を決定的に早めるという歴史的な転換点に立っている。また、朝鮮半島の恒久的な平和とともに、非核化を実現する絶好の機会を迎えている。一方、国内では失業者と非正規労働者など貧困層が急増するとともに、農産物の全面的な開放政策に直面して農民の生活は困難を極めるなど、民衆の生活が深刻だ。次期大統領には大転換点にある民族の運命をきりひらき、民衆の生活を安定、向上させる重大な任務が課せられている。

 事前の世論調査によると、大きな争点のひとつである経済問題で期待の高い李明博候補が他候補をリードしている。しかし、彼にはBBK株価不正操作疑惑がある。また、個人の所有資産が三百五十億万ウォン(約四十億円)を超える。そんな候補が庶民の生活向上と清潔な政治を実現できるのかどうか、疑問が大きい。

 われわれは、朝鮮半島の非核化のための六者協議の進展や十・四共同宣言に基づく南北関係の拡大発展など、情勢が重大局面を迎えているだけに、大統領選挙では南北関係の発展と平和体制問題が最重要問題として正しく提起されなければならないと考える。

 この点からすると李会昌候補の主張はきわめて危険だ。彼は出馬の最大の理由として、同じ保守候補の李明博候補の対北政策に不満があるからだとし、強硬な対北対決政策を打ち出した。李会昌候補は六・一五と十・四共同宣言を否定し、南北関係をふたたび対決の道に戻そうとしている。これは南北関係を悪化させるだけでなく、六者協議の停滞にもつながるものであり、断固反対する。

 李明博候補の南北関係についての政策は一貫性がなく、定見がない。李明博候補は朝米関係の進展を見て、積極的な南北協力政策を打ち出した。しかし、李会昌候補がそれを軟弱だと批判すると、すぐにその政策を後退させてしまった。十・四共同宣言に対してもあいまいな態度に終始している。李明博候補には南北関係を発展させる信念もビジョンもないようだ。

 われわれは、金大中前大統領が六・一五共同宣言に反対する候補の言動を「大きな間違いだ」と強く批判したように、核問題や南北関係の進展に否定的な主張がわがもの顔でかっ歩することに断固反対する。六・一五共同宣言を支持する勢力とその大統領候補は選挙戦を通じて、平和問題、統一問題、国家保安法撤廃問題を大胆に提起する必要がある。

 われわれは民族の歴史を逆転させようとする大統領の出現をけっして望まない。南北の和解と統一の流れをさらに促進する候補の躍進に期待する。


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