【記事3】「反国家団体規定」に疑義
韓統連関連事件で調査報告書を公表
韓国国防省の過去事件真相究明委員会は十一月十二日、七〇年代から八〇年代にかけて、当時同省傘下の機関だった国軍保安司令部が、在日韓国人留学生らを北朝鮮のスパイとして捜査した事件について、調査結果を発表した。
同司令部は七十三件のスパイ容疑事件を扱ったが、同委員会はこのうち十六件を選び調査。不法拘禁や拷問などの違法行為があったと発表した。同委員会は国防省に再発防止と国民への謝罪を求めた。
七八年六月、在日韓国人留学生の金整司氏に対するスパイ容疑事件の裁判で、大法院(最高裁)は韓国民主回復統一促進国民会議(韓民統、韓統連の前身組織)を国家保安法上の「反国家団体」と判示した。これについて同委員会は、韓民統を「反国家団体」だと陳述した自首スパイ・尹孝同の証言には裏づけがなく、大法院の判決文でも「反国家団体」だとする何らの説明もないことなどをあげ、韓民統を「反国家団体」としたことに対して、疑義を示唆した。検察への送致直前に行われた尹孝同の記者会見により、事件の性格が、留学生のスパイ容疑事件から、韓民統への「反国家団体」をうんぬんする事件へと拡張されたことと、韓民統が「反国家団体」であるかどうかについては、中央情報部(現国家情報院)と検察に対する調査が必要だとした。
この件については、韓統連に対する「反国家団体」規定は根拠がなく不当だとする韓統連の申請に基づいて、真実・和解のための過去事件整理委員会でも調査が進められている。