民族時報 第1125号(07.11.15)


【主張】

    根本からの平和体制構築を

 六者協議の合意事項の履行が順調に進んでいる。北朝鮮は年内に核施設の無能力化と核計画の申告を行う。「行動対行動の原則」にしたがって米国は、日本の反対にもかかわらず、年内に北朝鮮に対する「テロ支援」国家指定解除を行う方針のようだ。すでに人々の関心は、その次の段階の朝米国交樹立、朝鮮半島の終戦宣言および平和協定締結問題、すなわち朝鮮半島の平和体制構築問題に注がれている。世界で唯一とり残されていた朝鮮半島の冷戦体制がようやく解消されようとしており、わが民族は新たな時代を迎える。

 新たな平和体制を考える場合、米国の内政干渉的な軍事行動が朝鮮半島の戦争脅威の主な原因であるという根本問題を問わなければならない。米国は北朝鮮を徹底的に封じ込め、軍事的制圧をねらってきた。米国は韓国に米軍を半世紀以上も継続駐留し、韓米日軍事同盟を強化した。核兵器はじめ大量の最新兵器を配備して韓国と日本に展開する米軍基地を拡充してきた。さらにブッシュ政権は、発足当初から北朝鮮に対する核先制攻撃を公言してきた。米国の脅威を根本的に除去することが朝鮮半島の平和保障の中心課題といわざるをえない。

 ところが昨年十月の北朝鮮の核実験後、朝米間の極度の緊張状態が、直接対話と交渉によって緩和した。北朝鮮は、核兵器の開発は米国の侵略戦争に対備するものだと明言した。そして実際に、北朝鮮の核兵器の所有とそれの廃棄の過程が、朝鮮半島の平和の流れを作り出す契機となり、過程となっているのである。結局、明らかなことは、米国は北朝鮮の核兵器所有によって、北朝鮮に対する戦争を放棄せざるをえなくなり、核兵器の拡散を防止するために北朝鮮との交渉に乗り出したといえるだろう。

 われわれは北朝鮮が核兵器を完全に廃棄することを強く望む。しかし、そのためには、並行して平和協定の締結が実現されなければならない。実際、その流れはもはやだれも阻止できなくなっている。そこで今後、重大な課題として浮上するのは、平和協定の内容である。韓国には、北朝鮮を攻撃対象として駐韓米軍、国連軍司令部、韓米軍事同盟などが存在してきた。平和協定の内容は、北朝鮮との戦争を目的にした機構を全面的かつ根本的に清算するものとならなければならない。そうでない場合、必ず禍根をのこすだろう。歴史的な転換点であるからこそ、問題を完全に清算しなければならない。十・四南北共同宣言は、朝鮮戦争の終戦宣言のため、三者ないし四者首脳会談を朝鮮半島で開くために南北が互いに協力することを約束したが、終戦宣言も恒久的な平和を保障する平和協定締結を促進する契機となるべきだ。

 アジア近隣諸国の紛争に備えることに駐韓米軍の位置づけが変わるのであれば、平和協定締結後の継続駐留も許容できるとの主張がある。しかしわが民族は、朝鮮半島での戦争を望まないのはもちろんのこと、米国が他地域で行う戦争への関与も望まない。国連軍司令部であれ、駐韓米軍であれ、それはわが民族にとって外勢であることを肝に銘じるべきだ。

 わが民族は外国軍隊なき朝鮮半島を実現する、千載一遇の好機迎えた。その実現は祖国統一に必ず直結するだろう。


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