【声明】
完全な真相究明と韓統連の名誉回復を求める
韓国国家情報院の「過去事件真実究明を通じた発展委員会」は十月二十四日、一九七三年八月に発生した金大中前大統領拉致事件に関する最終報告書を発表し、同事件が前年の「十月維新」で永久執権をもくろんでいた朴正煕大統領(当時)が直接指示した可能性を排除できないと明らかにした。また、この事件は当時の李厚洛・中央情報部(KCIA)部長の指示で実行され、事件発生後にKCIAが組織的に真相隠ぺいしていた事実を確認した。
この事件の目的は、朴元大統領が永久執権のため、これに反対する韓統連の前身組織の韓国民主回復統一促進国民会議(韓民統)の結成を破たんさせることだった。韓民統議長に内定していた金前大統領の拉致は、政敵の抹殺と同時に、海外の韓国民主化運動を弾圧するためのものであった。
われわれは事件発生当初から、この事件が朴元大統領の指示のもとに、KCIAが実行した国家犯罪だと暴露し、金前大統領の原状回復などを要求して救出運動と、民主化運動を大々的に展開してきた。
遅きに失し、また不十分であるとはいえ、韓国政府が、金大中前大統領拉致事件が韓国の国家権力が関与した国家犯罪だったことを認定したことを評価する。しかし、殺害目的であったことなど、核心部分があいまいにされたことを残念に思う。韓国政府はこれを最終報告とするのではなく、完全な真相究明のため、調査を継続すべきである。
一方、日本政府は、公権力の介入の有無をあいまいにしたまま、二度にわたる政治決着で真相を闇(やみ)に葬ることに加担した。また、政治決着の条件として金前大統領の原状回復と、海外での活動を問わないとの約束を実行させなかった。このため八〇年に全斗煥軍事独裁政権が、内乱陰謀事件をでっち上げ、金前大統領が韓民統を結成し、議長に内定していたことを理由に、「反国家団体の首魁」して処刑しようとすることをほう助した。日本政府は、韓国政府が公権力の介入を認めた以上、「第三次政治決着」するのではなく、法にしたがった措置をきちんと行うべきである。
今回の報告書で明らかになったように、この国家犯罪は海外での韓国民主化運動への弾圧だった。したがって韓国政府は、韓統連に対する、七八年の大法院と、八〇年の軍事法廷が行った不当千万な「反国家団体」規定を即刻解除し、名誉回復するよう強く要求する。
二〇〇七年十月二十四日
在日韓国民主統一連合