【解説】祖国統一の新たな局面創出/政治・軍事的な協力関係へ
第2回首脳会談の意義と課題とは
盧武鉉大統領と金正日国防委員長による第二回南北首脳会談が、十月二日から四日までピョンヤンで開催されることが決まった。
当初日程は、八月二十八日から三十日までとされたが、北側が八月十八日、豪雨被害の復旧が急務だとして延期を求め、この日程となった。しかし北側は、首脳会談開催に向けた姿勢に変化はなく、実務接触での結果もそのまま有効だと明らかにした。日程が変更になったとはいえ、金大中前大統領の訪北以来、七年ぶりに開かれる南北首脳会談の歴史的意義は、いささかも減退していない。
今回の首脳会談の意義と議題は、八月五日に合意され、八日に発表された「盧武鉉大統領のピョンヤン訪問に関する南北合意書」に明記されている。
合意書はまず、今回の会談は二〇〇〇年六月の「歴史的な六・一五共同宣言とわが民族同士の精神を土台」にしているとし、会談の目的を「南北関係をより高い段階に拡大発展させる」ことにあるとしている。具体的には、「朝鮮半島の平和と民族共同の繁栄、祖国統一の新たな局面を開いていく」と明らかにした。
つまり、@「朝鮮半島の平和」として、南北の軍事緊張を緩和し解消するA「民族共同の繁栄」として、南北経済協力関係を新たな段階に引き上げるB「祖国統一の新たな局面」として、統一にむけた南北政治協議機構の創設問題――などが論議されるだろう。
第二回南北首脳会談の開催合意の背景には、何といっても朝米関係の改善がある。南北首脳会談開催が発表されると、米国務省報道担当者はただちに「朝鮮半島の平和と安全に寄与し、六者協議の目標を満たすものになることを期待する」と歓迎し、米政府は韓国政府から会談開催について事前に報告を受けていた、と明らかにした。
第二回南北首脳会談は、二〇〇五年九月に六者協議共同声明が採択され、情勢の好転が期待されるなか、南側から開催を働きかけたことが明らかになっている。しかし、このときは米国が北朝鮮に対する金融制裁を発動、これに対して北朝鮮がミサイル発射訓練と核実験で対抗し、緊張が極度に高まった。そのため、首脳会談開催の構想は霧散した。南北首脳会談は、朝鮮半島情勢を規定している朝米関係の状態に決定的な影響を受けざるをえないのである。
その意味で、第二回南北首脳会談は、朝米関係の改善という大きな流れのなかで実現することになったといえるだろう。したがって、米国との協調のもとに行われ、6者協議合意の履行、朝米関係正常化を先導する会談になるだろう。南北首脳会談をうけて、米政府の最高位級の高官がピョンヤンを訪問することも予想される。
そこで、第二回首脳会談では第一に、朝鮮半島の平和問題に関して南北首脳が懸案課題を協議することになるだろう。しかし、朝鮮半島の平和問題は、朝鮮戦争の停戦体制を、平和体制に転換することが核心であり、それは関係国の合意により解決されなければならない。したがって今回の会談では、韓米合同軍事演習の中止、西海の北方限界線、主敵論問題など、相手を敵視する軍事的措置を解消し、南北間の軍事的対決と衝突をもたらす懸案問題を幅広く協議して、軍事的側面での和解協力を増進させ、緊張緩和させることで祖国統一の有利な局面を開く問題が討議されることになるようだ。
第二に、民族の共同繁栄を増進させるための南北経済協力問題も今回の会談で重要な議題になる。しかし、南北経済協力問題は双方に大きな意見の違いがあるわけではない。今後、消費型の経済協力関係を、投資・生産型の経済協力関係に発展させることが討議されるだろう。
第三に、祖国統一の新たな局面を創り出すための課題と方途を論議することになるが、これが今回の会談の最重要議題となる。それは六・一五共同宣言発表以後七年間の南北関係の発展を総合的に評価し、それに基づいて南北関係を質的に飛躍させ統一を早める政治的、政策的方案に合意することにある。
六・一五以後、南北の和解協力関係の発展は目覚しく、すでに後戻りできない段階に達している。それはだれも異論のないところだろう。そこで問題は、この和解協力関係を、統一へと力強く前進できる政治・軍事的協力関係へと一段階引き上げることである。
そのためには、南北関係の発展を妨げている国家保安法、主敵論、韓米合同軍事演習、西海海上境界問題などが、両首脳の政治的決断で、賢明に解決する基本方向が提示されるだろう。
さらに、六・一五共同宣言の第二項、「南と北は国の統一のため、南側の連合制案と北側のゆるやかな段階での連邦制案が互いに共通性があると認め、今後、この方向で統一を指向させていくことにした」を、より具体化する課題がある。それは当局次元で南北共同の統一推進機構を生み出す問題が論議されることを予想させる。
われわれは必ずや南北首脳会談を成功させなければならない。そのためには、朝鮮半島情勢が大きく変化していること、その流れのなかで第二回首脳会談が開かれる意義を正しく認識し、拡散することが求められているのである。
(高雄埴記者)