【焦点】マスコミを動員して世論をミスリード
激しさ増す総連弾圧
総連組織に対する弾圧がエスカレートしている。
四月二十五日、三百人の機動隊が東京・白山にある朝鮮出版会館を取り囲み、警視庁公安部の捜査官らが三十年以上前の「二児拉致事件」を口実に留学同中央本部と以前あった朝鮮問題研究所の事務所を強制捜索した。
その過程で同胞一人が警官隊から暴行を受け、「公務執行妨害現行犯」として逮捕され、四月二十七日に送検、検察は東京地裁に勾留請求を申請し、十日間の勾留決定が下された。これに対して逮捕された同胞側は五月三日、警察が無抵抗の同胞を無理やり引きずり込んで一方的に暴行を加えているビデオなどを証拠物件として提出し、勾留決定取り消しを求める準抗告を東京地裁に申し立て、それが認められて、不当逮捕された同胞は釈放された。
また警視庁公安部は「二児拉致事件」と関連して、徐萬述議長、許宗萬責任副議長、南昇祐副議長の三人に事情聴取を行う方針を明らかにし、四月二十五日に書面で出頭を求めた。
こうした弾圧を受けて総連は二十六日に談話を発表し、「留学同は、日本の大学に通う在日朝鮮学生の親睦団体であり、現在のメンバーは三十数年前にはこの世に生まれてもいない。朝鮮問題研究所にいたっては、すでに解散して久しい」とし、留学同も声明を発表(四・二五)、「警察当局が留学同事務所から持ち去ったものが、留学同の最近の行事を写した写真データや、最近の機関誌のデータなど、拉致事件と何ら関係のないものばかり」と明らかにし、強制捜索の不当性を訴え、その政治的意図を暴露した。
今回の強制捜索は、安倍首相の訪米を前に再度「拉致事件」を浮上させることで、日本での更なる「対北強硬論」の世論作りと、六者協議での初期履行や北への「テロ支援国家指定」解除に歯止めをかけさせることを目的とした意図的な政治弾圧であり、昨年から継続している対北制裁・圧力のための総連弾圧の一環でもある。
こうした一連の弾圧の特徴は、マスコミが連動して当局発表のみを一方的にたれ流し、世論をミスリードしているところにある。今回も警察当局は強制捜索を事前に日本のメディアにリークし、早朝から朝鮮出版会館の周辺では記者らが取材態勢を整えていた。一方で、別件による弾圧と容疑とされている内容と全く関連性のない場所や物に対する捜査、押収の不当性や違法性については一切報道してない。
憲法改悪の動きとも連動し、「戦争を遂行できる国づくり」のための整地作業、とりわけ世論操作が着々と進められている。