【解説】朝米、双方が「有益」と評価/日本の拉致固執で事実上決裂
6者協議作業部会の内容と今後の展望
六者協議の二・一三北京合意の初期段階措置履行にともなう「朝米関係正常化実務作業部会」が五、六日にニューヨークで、「朝日関係正常化実務会議」が七、八日にハノイでそれぞれ開かれた。
全世界が注目するなかで開かれた朝米実務協議は、北朝鮮の金桂寛外務次官と米国務省のヒル次官補が協商代表として出席した。協議では、北朝鮮のテロ支援国指定解除問題、旧敵国通商法適用終了と関連した対北経済制裁問題など、関係正常化にともなう全般的な問題が包括的に論議された。非核化と関連して高濃縮ウラン(HEU)計画の問題に対しても北朝鮮が米国の関心に理解を表し、「明白に解明」するという態度を見せ、「双方が満足できる解決」を模索するための専門家レベルの協議も合意したと明らかになった。また米国は、バンコ・デルタ・アジアの凍結口座解除問題を再確認し、米高官の訪北問題も非核化の進展にともない推進される見通しだ。実務協議では初期段階措置の履行以後の段階に対しても多くの時間を割き、朝鮮半島の平和体制に対する直接当事者間の論議を始めることに合意した。
これにともない、六者協議が予定されている三月十九日以前に朝米実務協議を開いて次段階の履行措置と朝鮮半島平和体制、北東アジア安保体制などの懸案問題も論議するという。
ヒル次官補は協議を終えた後の記者会見で「非常に有益で、包括的な討論だった」「二・一三合意に従い、六十日以内(四・一三)に履行すべきあらゆる目標を達成できると楽観している」とし、「北朝鮮は六十日以内の初期措置を忠実に履行する準備を始めた。われわれは次段階に進む意思をもっている」と協議の成果を評価した。
金桂寛外務次官は八日、「テロ支援国解除問題はすでに(米国と)合意した問題」であり、「凍結資金解除問題は三十日以内に行う約束だった」(三・九 中央日報)と明らかにした。朝米実務協議では異見がほとんどなく、協商代表の明るい顔からも満足できるレベルの協議だったことがうかがえた。
三月の第六回六者協議では初期措置の履行を検証して今後の日程を本格論議し、六十日間の初期措置履行期間後に北朝鮮が核施設の閉鎖措置を始めれば、四月下旬ごろに六者協議の外相級協議が予定されている。
朝日正常化実務協議
一方、朝日関係正常化実務協議は北朝鮮外務省の宋日昊・朝日国交正常化交渉担当大使と原口幸市・日朝国交正常化交渉担当大使を首席代表に協議が進められた。日本側は「拉致被害者の全員釈放と再調査、責任者の引き渡しと処罰など」を関係正常化交渉の前提に掲げた。また「拉致被害者全員が生きている」とし、彼ら全員が日本に帰ってこそ問題が解決できるという主張を展開した。死んだ者も生き返って帰国してこそ、協商できるということだ。北朝鮮は「送還問題は二〇〇二年の朝日首脳会談での合意を通して解決した問題」と主張、会議は決裂した。
宋大使は記者会見で、朝中国境地域で日本人によって行われている朝鮮公民拉致事件の解明と責任者の身柄引き渡しを要求した。また過去清算と関連して、経済協力はピョンヤン宣言の基本精神に従い日本が過去、朝鮮人に与えた被害と災難に対する補償の性格にならなければならないと強調し、「強制連行と虐殺蛮行、日本軍『慰安婦』問題など、反人倫犯罪に対しては、経済協力とは別途に計算されなければならない」と主張した。
日本側が言う拉致問題に対しては、「われわれは誠意と努力ですでにすべて解決した」と断言した。しかし再調査に対しては北朝鮮に対する制裁解除と総連弾圧の中止、過去清算の開始過程を見ながら考慮できる、と交渉の余地を残した。
朝米実務協議が「朝鮮半島の平和と安保構図を根本的に変えていく歴史的な第一歩」(朴在圭元統一部長官 三・九 京郷新聞)だったなら、朝日実務会談は日本政府の対北敵視、道徳性の欠如だけでなく、核問題の平和解決と関係正常化に逆行する日本政府の突出した姿勢を余すところなく見せつけたと言えるだろう。日本軍「慰安婦」動員は強制性を裏づける証拠がなかったと言い放ち、「慰安婦」問題と関連して日本の謝罪を要求する米下院外交委員会決議案が可決されても「謝罪しない」という安倍総理の姿勢がそのまま会談に反映されている。そうした態度を固守するなら、日本は六者協議でも孤立を免れないだろう。
朝米の雪解けムードの中でヨーロッパ連合(EU二十七か国)代表団が訪北して二・一三合意の履行時に北朝鮮と関係改善を推進すると、議長国のドイツ外務部が八日に声明を発表した。また、オーストラリアとインドネシアも北朝鮮と関係正常化の意志を積極的に表明している。朝鮮半島に春が訪れる日も遠くないと言えるだろう。
(金明姫記者)