【焦点】「慰安婦」発言、世界から非難の声
安倍首相が右回帰
「戦後レジームからの脱却」を掲げる安倍晋三首相のもとで、日本政治の逆流が一層進んでいる。その結果、教育基本法の改悪や防衛庁の「省」昇格、憲法改悪の動きなど「戦争のできる体制」作りが完成段階に入っている。
さらに安倍首相は、自らの政治信条である歴史問題の見直しに踏み出した。安倍首相は一日、日本軍「慰安婦」問題への旧日本軍の関与を認め謝罪した河野官房長官談話(九三年)について「当初、定義されていた強制性を裏付ける証拠がなかったのは事実だ」と述べ、談話見直しを示唆した。
安倍首相はまた、自民党の「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」が同談話見直しを求める提言を作成していることについて「歴史、事実関係を研究することは悪いことではない」と語り、容認する考えを示した。五日にも、安倍首相は日本の謝罪を要求する「慰安婦」決議案が米下院で採択されても謝罪しない、と述べた。一方、北朝鮮への経済制裁の強化を求める「救う会」の島田洋一副会長は首相に同談話を修正するよう何度も表明してきたとして、安倍発言に期待をにじませた。
これに対して、韓国や中国、台湾政府などがいっせいに反発し、「歴史の真実をごまかそうとするものであり、これに強い遺憾の意を表明する」(三日、韓国外務省声明)と非難した。
また韓国内の新聞六紙は五日、安倍発言を批判する社説をいっせいに掲載した。東亜日報は「ついに本性を現わした安倍首相」で、「自分の姉妹や娘がそのような経験をしても、『証拠がない』という言葉で目をつぶるのか」と非難した。 朝鮮日報は「『第二の小泉』の道を進む安倍首相」で、靖国神社の参拝で近隣諸国との関係を悪化させた小泉前政権は「軽薄でごう慢な『アジア無視外交』だった」としたうえで、「安倍政権もまた、小泉政権と同じ轍(てつ)を踏むのだろうか」と厳しく指摘した。
さらに「慰安婦」問題解決のための世界同時行動が行われた七日、国会前で日本軍「慰安婦」問題行動ネットワークの呼びかけで、安倍首相の河野談話見直しに反対する「水曜デモ」が行われ、韓統連や民主女性会のメンバーも参加した。約百人の参加者らはこの日、同談話見直しに反対し、被害者が求める真の解決を講じるよう促すアピールを採択した。
「戦後レジームからの脱却」が何を意味するのか、歴史逆行の危険性がはっきりと見えている今、安倍政権に「NO」の声を集中させることが求められている。