【記事9】学ぶ環境を確保
枝川裁判が和解
東京都などが、東京朝鮮第二初級学校(枝川朝鮮学校)を運営する学校法人「東京朝鮮学園」に対し、都有地を「不法占有」しているとして、校庭の明け渡しと校舎の一部取り壊し及び地代相当損害金として四億円の支払いを求めた「枝川裁判」が八日、東京地裁(阿部潤裁判長)で和解した。学園側が和解金名目で土地代一億七千万円を支払い、都側は今後十年間「学校用地」に用途を制限する条件付きで敷地を譲渡する。
学園の金順彦・理事長は「児童・生徒に安心して学べる環境を確保でき、何よりもうれしい」とし、「在日朝鮮人の歴史を尊重し、在日朝鮮人児童・生徒に対して民族教育を行ってきた朝鮮学校の存在意義を認めるもので、新しい一歩を踏み出した大変意義深いもの」との談話を明らかにした。
この裁判で学園側は、戦前、朝鮮人が都によってゴミ焼却場の荒地だった枝川地区に強制的に移住させられ、また戦後は都が同地区の管理・改善を一切放棄し、学校の整備もすべて在日同胞が自力で行ってきた歴史経過を明らかにした。また、一九七二年に都と都有地の無償利用契約を締結し、その契約は継続しており、学校に占有権限があると主張してきた。