民族時報 第1050号(04.11.21)


【インタビュー】民主化と人権のために/在日の権益にも傾注する

    民弁 李錫兌会長に聞く

 先ごろ、来日した「民主社会のための弁護士の集い」(民弁)の李錫兌会長に、民弁の重点的な取り組みや韓統連への期待などについて聞いた。

―自己紹介と民主弁護士会活動について。

  「民主社会のための弁護士の集い(民弁)会長の李錫兌です。民弁は創立当時から法律的な面で韓国の民主化のために努力してきたし、不十分ながらも海外の韓国同胞らの権益問題にも関心を持っている。特に在日同胞は隣国の日本で生活し、日帝植民地支配によって日本に居住することになった同胞であり、植民地体験を共有する立場からも、一層責任を感じる。同時に民弁は、過去に在日同胞が故国のために寄与しようとしたにもかかわらず、独裁政権下で弾圧を受けた歴史を正し、さらには在日同胞の未来にどう寄与するかに知恵をしぼらなければならないと考えている」

 ―今回の韓統連の故国訪問をどう評価するか。

  「韓統連は韓国の民主化のために力をつくしてきた。ところが、何か賞を与えて激励しなければならない組織なのに、逆に『反国家団体』として弾圧されたことを、本国に暮らす人間として恥ずかしく思う。最小限ではあってもそれを取り返すために、民弁が韓統連の闘いと活動を理解して誤った待遇の是正に努力し、その一環として故国訪問が実現したことを、遅ればせながら幸いと思う。これから機会あるごとに、韓統連をはじめ民団までも、過去に韓国の民主化のために、だれがどんな仕事をしたのかを正しく評価しなければならないときが来たと思う」

―国家保安法(保安法)廃止などの改革立法が国会で論議中だが、民弁の立場は。

  「民弁は創立時から一貫して保安法廃止を使命と考えてきた。また国民も民弁がそうすることが本然の任務だと考えているようだ。民弁は保安法廃止にまい進しているが、ウリ党は廃止とともに刑法を改正するとの立場だ。われわれとしては不満足な点が多いが、ハンナラ党などの守旧勢力の反発が根強い条件では、仕方ない面もあると考える。しかし民弁は刑法を補充することなく保安法を廃止すべきだとの立場だ」

  ―民弁として在日同胞問題にどのように接近するのか。

  「民弁が日本を訪問し始めた初期のころ、一番恥ずかしく残念に思ったのは、民弁は韓国の民主化に努力する団体なら、それが在日同胞の団体であっても、当然何らかの援助をしなければならなかったのに、何もできていなかったことを知ったことです。そのころから民弁の仕事の一部門として在日同胞の権益擁護のために寄与しなければならないと思ってきたが、そのままになっている。これからはより組織的に特別委員会を作ったりして対応したい。まだそれが困難なら、この問題に人を配置して実質的に在日同胞の権利と利益のために積極的に取り組もうと思う。個人的にも積極的に推進するつもりだ」

 ―「民弁の時代」といわれているが、今後の活動方向は。

 「民弁の時代といわれるのは、民弁会員の盧武鉉氏が大統領になったからだと思う。民弁と大統領、大統領府の職員の構成に関係が生じたのは一時的なことだ。だれが大統領になろうと、政府がどう構成されようと、たえず監視し批判して大統領や政府が民主と人権のためにちゃんと仕事をするかどうかを見守る。ただひたすら民主化と人権のために努力すること、それが民弁の存在意義だ。それができなければ解散する」

―韓統連に対する期待は。

  「周知のように、これまで韓統連は韓国の民主化のために努力し、在日同胞の権益のために力をつくした団体ではないか。民弁の希望はこれからも継続して韓国の民主化と在日同胞の権益のために活動することだ。われわれも積極的に支援する」

(禹英信記者)


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