民族時報 第1049号(04.11.11)


【論説】国政論議放棄で国家が空転/登院拒否、改革法阻止に必死

    守旧勢力の代弁人に転落したハンナラ党

  十二月十二日会期が満了する十七代国会本会議は、李ヘチャン首相の発言と関連して、首相の罷免を要求するハンナラ党議員全員の登院拒否によって、三日現在で一週間空転している。これによって分野別の対政府質問が行えず、常任委員会別の予算と法案審議日程にも支障をきたすようになった。

そのうえ国民が切実に成立を望んでいる国家保安法の完全廃止、言論改革、私立学校法の民主的改正、正しい過去清算究明法案など四大改革法案もハンナラ党の反対によって年内成立が不透明になった。国民の代弁者として国政を論議する義務を放棄して、政府・与党への攻勢に血眼になるハンナラ党に対して国民の批判が集中している。ハンナラ党は国民の意思を代弁する政党ではなく、守旧勢力の利害を代弁する政党に転落しているのである。

「保安法廃止」決死抗戦

  四大改革法案は憲法体系に反するとして憲法裁判所に提訴することも排除しないとしたハンナラ党の朴槿恵代表は十月二十七日、国会本会議の代表演説で開かれたわが党(ウリ党)に対して四大改革立法の撤回を要求する一方、「党代表として国家保安法廃止を阻止するために決然と闘争の先ぽうに立つ」として、国家保安法廃止を強行するなら決死抗戦するとの立場を明らかにした。金徳龍院内代表も三日、「必死即生の覚悟で違憲の素地がある法を阻止する」と、改革法案を国論分裂法だと罵倒(ばとう)している。

それだけでなく「経済危機の原因は国家保安法廃止と反市場政策を展開する盧政権の左派政策にある」(李ハング政策委議長)、「盧武鉉政権は社会主義左派政権で与党の若手改革勢力は主体思想派」(十月二十八日の対政府質問での安澤秀議員)だと罵倒して、思想論争で攻勢をかけている。主体思想派が大統領府と政府、党をすべて掌握したと、国民が選出した盧武鉉政権の正統性自体を認めないとする、手のほどこしようがないふるまいをしている。さらには、国民の改革要求さえも左派的政策だと決めつけて妨害するのに必死になっている。

実際に李首相が辞職しなければならないほど、ハンナラ党と保守マスコミに対する虚偽事実を流布したのだろうか。

「ハンナラ執権は後退」

ハンナラ党が問題視するのは李首相がヨーロッパ訪問中に行った記者懇談会での発言で「ハンナラ党が執権すれば歴史は後退する」「東亜、朝鮮日報は歴史の反逆者」だと発言したというものだ。その後の対政府質問の答弁(十月二十八日)で、李首相は「荷車一台分の現金を不正に党本部に運んだというのは事実」だとハンナラ党の大規模不正事件を想起させ、ハンナラ党が数の暴力で盧大統領弾劾案を可決させた事実をあげた。朝鮮、東亜日報の歴史の反逆者発言に関しては、「朴正煕独裁政権の維新時代に維新打破と自由言論を主張した多くの記者を集団解雇して復職させなかった。時代と歴史に反する行為をしてもそれを撤回しないことを歴史への反逆だと考える」と答えた。

一点の誤りもない言葉だ。それにもかかわらずハンナラ党は、過去の不正と過ちに対する真しな反省どころか、盧大統領に李首相の罷免を要求する一方、李首相の謝罪を要求して登院を拒否し、国政不安を引き起こしているのである。しかし、大統領府は「罷免の理由にならない」とハンナラ党の要求を拒否している。李首相も左派攻勢に対するハンナラ党の謝罪と再発防止の約束などがない限り、謝罪に応じないとの姿勢だ。

ハンナラ党が多数議員の横暴で国民の意思を無視して大統領弾劾案を可決させて国民の厳しい審判を受けて半年しか経過していない。だが謙虚に反省するどころか、再び憲政秩序をびん乱して国会を侮辱している。

国家保安法廃止と過去清算究明法などの改革立法は、十七代国会で必ず成立させなければならない。来年は光復六十年、六・一五南北共同宣言発表五周年の歴史的な年だ。社会の民主化と南北和解と交流、祖国統一の障害となるすべての悪法を直ちに廃止して改革立法を成立させることが、国民の忠僕として国会がしなければならない仕事だ。

ハンナラ党は時代錯誤的な理念攻勢ではなく、国会に復帰して対話で国政を論議しなければならない。国民をこれ以上失望させてはならない。

(金明姫記者) 


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