【主張】
在日同胞の和合のために
韓統連故国訪問事業を立派に終えて、今われわれは今後様々な分野でさらに刻苦奮闘しようと決意を新たにしている。
われわれは在日同胞のきわめて厳しい現状を認識している。同化帰化する同胞が急速に増大し、在日同胞社会の崩壊の危機が指摘されて久しい。そのうえ日本経済の長引く停滞によって在日同胞は経済的に相当な困難に直面している。また日本の自民党右派はじめ反動勢力の北朝鮮に対する敵視政策に関連して、在日の民族団体に対する締め付け政策が横行しており、民族団体はかつてなかった大きな試練期を迎えている。
このような危機を克服し、在日同胞の若くてあたらしい世代が民族的矜持と将来への希望をもつことができるようにするために、われわれ民族団体に求められているものは何か。それは何よりも民族の和合と連帯、団結を実現することである。異国のそれも民族的迫害と差別がはななだしい日本で生活するわれわれ在日同胞は、固く団結してこそ民族的尊厳、生命と生活の安全を守ることができる。悠久のわが民族史に貫かれた最大の特徴は、危機が深まれば深まるほど、民族の団結精神を発揮して外勢に対抗し民族を守ってきたということだ。固く団結すれば困難を克服する活路は必ず見い出せる。在日同胞は日帝時代の苦難の歴史を体験し、共有して、今後の運命もともにしている。なによりも「血は水より濃い」という言葉をかみしめながら団結しようではないか。
多くの民族団体が民族性を固守し、在日同胞の権利擁護と統一をめざして活動している。いま在日同胞の権利を守るうえでも、祖国統一を実現するためにも、民族団体間でいっそう和合と連帯を強化しなければならない時期である。すべての民族団体は不信と排除の論をふりかざすのではなく、大きな雅量と和合の精神を発揮するべきだ。われわれは南北の首脳が民族と全世界のまえに発表した六・一五南北共同宣言の精神のもとに、民族団体は組織の大小を問わず、幅広く和合・連帯することを、ここであらためて訴えたい。
民団が民主主義をめざすというならば、民団は過去にあった不当処分、追放という不幸な歴史を反省し、それを清算することで主義主張の多様性を認めるべきである。周知のように韓統連の前史は民団発足当時から七〇年代初頭までねばり強く展開された民団民主化運動である。その過程で生じた本国独裁政権の干渉による不幸な事件はいまだ未解決である。本国では、ねばり強い民主化の努力で独裁政治に終止符が打たれ、民主化の流れが定着している。在日同胞が大きな転換点に立っている今、本国の動きに学ぶところは率直に学ぼうではないか。在日同胞社会においても民主主義と民族の和合を実現する好期である。民団が民主主義と和合の精神をしっかり打ち立て実践するならば、新風が吹き、在日同胞社会は活気を取り戻すきっかけをもつことができるだろう。
われわれは在日同胞の問題は在日同胞の力で、自律的に自主的に問題が解決されることを願う。