民族時報 第1047号(04.10.11)


【焦点】小泉発言、アジアで強い警戒感

    日本、常任理事国入りに意欲

 小泉首相は九月二十一日夕(日本時間二十二日朝)、国連総会で演説し、日本の安保理常任理事国入りについて「わが国の果たしてきた役割は、安保理常任理事国となるにふさわしい確固たる基盤になるものであると信じる」と述べ、その意欲を示した。そのため、小泉首相は日本やドイツなど第二次大戦の敗戦国を対象にした国連憲章の旧敵国条項について改めて削除を求めるなど、常任理事国入りへの並々ならぬ意欲を内外に明らかにした。

 日本政府の常任理事国入りの目標は、村山内閣の河野洋平外相が九四年の国連総会の演説で正式表明して以来、一貫して掲げられてきた。だが、今回の小泉発言はさらに一歩踏み込んだ形だ。過去の日本政府首脳らの国連演説のように「(日本国)憲法の禁ずる武力行使は行わない」といった言及は一切なく、「憲法改正してもしなくても、常任理事国として十分にやっていける」と同行記者に語るなど、国連決議の際、武力行使にも積極的に加担していく考えを表明したことを意味する。

 この間、米政府高官が相次いで改憲と結びつけた日本の常任理事国入り支持を表明している。七月にはアーミテージ国務副長官が「常任理事国は国際的利益のために軍事力を展開しなければならない役割がある」と発言。また八月にはパウエル国務長官が「日本が安保理の完全なメンバーとしての義務を負うのであれば、その観点から憲法九条を再検討する必要がある」と述べている。

 ここには、憲法改正と常任理事国入りによって、日本に一層の軍事的な役割を果たさせようという米側の思惑が透けて見える。

 今回の小泉発言に対して、北朝鮮の朝鮮中央通信は三日、論評を発表し、「『敵国』の汚名をすすぐことができない日本は、罪多き過去により安保理常任理事国進出をうんぬんする資格がない国だ」と反対の立場を表明した。同通信は、旧日本軍「慰安婦」問題や小泉首相らの靖国神社参拝、憲法改正の動きなどを挙げ、「こうした日本が国連でも中核的な座を占めるということこそ、己を知らないせん越な行動であり、国際平和と安全を志向する世界人民への挑戦だ」と非難した。

 中国政府も、常任理事国入りに反対するとともに、小泉首相の靖国参拝など歴史問題の解決を重ねて求めた。また植民地支配と侵略を受けた東アジア各国も懸念と警戒心を強めている。

 米英のイラク侵略戦争に至る過程で、日本が米英の武力行使容認決議案への支持を他の安保理理事国に働きかけたことは周知の事実だ。日本が常任理事国入りすれば、その「発言力」でブッシュ米政権のお先棒を担ぎ、米国に常任理事国の席を二つ与えることにつながるだけは明らかだ。


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